信毎の本「信州史×世界史」信州から見える世界史を歩く | 信毎読者サイト なーのちゃんクラブ      
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信毎の本「信州史×世界史」信州から見える世界史を歩く

2023年7月1日

 長野県の歴史的な出来事を、その時々の世界情勢の中に置いてみたら、どんなつながりが見えてくるだろうか―。八ケ岳南麓の縄文時代の繁栄や塩田平(上田市)の仏教文化の隆盛、川中島の合戦など、信州史の身近で定番エピソードを取り上げて、世界史スケールでの解釈を試みる一冊です。

 弥生時代に中国の動乱を逃れ信州へとやってきた渡来人、江戸期に北国街道を運ばれた国産の金銀が世界経済に与えた影響、松本藩による年貢の取り立てに命がけで抗議した義民を伝える「貞享騒動」とその背景にあった地球規模の気候変動など、信州と世界、それぞれが互いに影響を与え合った動きが見えてきます。

 著者は安曇野市を拠点に歴史エピソードをわかりやすく紹介する著書が多い森村宗冬さん。「世界とのつながりや連動といった視点で歴史を俯瞰(ふかん)する技術は未来予想にもつながりうる」と話しています。

 四六判、282ページ、税込み1760円。問い合わせは平日午前9時~午後5時に信濃毎日新聞社出版部(電話026・236・3377)へ。