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<信毎の本>信州人 虫を食べる

2022年7月1日

 イナゴ、蜂の子、ザザムシ、カイコは信州の「虫の四大珍味」。本書は、信州と世界で食べられてきたとされる18種類の昆虫について、生態や人との関わり、捕まえ方や調理法、食味を紹介しています。初版発行から7年ほどたちますが、このところ改めて昆虫食が脚光を浴びていることから、満を持しての重版出来となりました。

 著者は、昆虫と昆虫食をこよなく愛する“虫屋”の方々で、県内在住の5人。野山で虫を捕まえるだけでなく、昆虫食に関する文献をひもとき、世界中の食べられる虫にも網を広げて、本書を書き上げました。四大珍味のほかにも、信州で食べられていたとの記録が残るセミ、ゲンゴロウ、カミキリムシ、さらには世界で食べられているカメムシやアリなど、興味深い虫たちがめじろ押しです。

 なかでも、アジア諸国やアフリカ、ヨーロッパの文献から食用にされているという記述が見つかったカブトムシの幼虫。どのように食べるのか、さらにはどんな味がするのか。著者たちが実際に食べてみた勇気とともに試食の顛末(てんまつ)記は必読です。

 2日(土)に松本市の信毎メディアガーデンで開催する「夏の大昆虫食まつり」でも、本書の販売ブースを設けます。

 四六判、286ページ、税込み1650円。問い合わせは平日午前9時~午後5時に信濃毎日新聞社出版部(電話026・236・3377)へ。