<信毎の本> いざ!登る信濃の山城
2021年2月1日
戦国期に武田・上杉の勢力争いと、それに絡む村上、真田氏らの攻防の舞台となった信濃のうち、東北信地方の千曲川沿いに残る山城跡130カ所を探訪する案内書です。山城の中核である主郭(本丸)へのルートを手描きイラスト地図で紹介します。
A5判、282ページ。イラスト地図とその解説・写真を見開きで展開します。著者は元県警山岳遭難救助隊長で、イラスト登山マップ作者としても知られる中嶋豊さん。山の頂上や尾根筋に築造された「郭(曲輪)」といわれる主要区画や、それを囲んで土を盛った「土塁」や石積み、敵の侵攻を阻むために尾根を断つように掘った「堀切」など、イラストには今でも確認できる遺構を盛り込んで、登山道の様子を忠実に再現しています。
掲載した山城は、地域の里山的な低山に築かれ主郭まで30分程度でたどれる城跡がほとんど。ちょっとした山歩きや歴史散歩を楽しむことができます。また、武田信玄に対抗した坂城の村上義清が本城とした葛尾城や、信玄に勝利した砥石城、長野市の尼巌城、葛山城など、初級登山向きの城跡も取り上げています。
解説文では城の構造や歴史概要、由来、言い伝え、見どころを紹介します。登山口までの案内地図やコースタイム、標高といった情報のほか、築城・使用年代、主な城主のデータ付き。税込定価2200円。お求めは書店、信毎販売店へ。問い合わせは信毎出版部(電話026・236・3377)へ。