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アンフォルメル中川村美術館 記念展でたどる25年

8月10日(金)10時08分

アンフォルメル中川村美術館が記念展で紹介している資料

 中川村のアンフォルメル中川村美術館は、開館25周年記念展を23日まで開いている。美術館を建てた画家鈴木〓(たかし)さん(1898~1998年)の実業家や詩人としての側面を紹介しているほか、美術館を設計した建築家毛綱毅曠(もづなきこう)さん(1941~2001年)の代表的な建築も写真で展示。美術館の四半世紀の歩みや魅力を伝えている。

 鈴木さんは茨城県出身。フランスなどの大学で学び、国内外で新聞記者や外交官、会社社長などをした。中川村に住む弟子を訪ねたところ景色を気に入り、住居を建設。隣接して美術館の建設も進めた。

 アンフォルメル中川村美術館は、建設途中だった建物や住居、所蔵品を村が買い取り、1993年に開館。鈴木さんの作品を中心に、第2次世界大戦後の抽象画の運動「アンフォルメル」の作品など約140点を所蔵し、絵画作品は常設展で展示する。

 鈴木さんは、伊那市に疎開した経験のある作曲家高木東六さんとパリで同居するなど交友関係にあった。記念展では、高木さんが曲を付けた鈴木さん作の歌詞など2人の交友関係を示す資料も展示。鈴木さんがフランス系企業に勤めていた戦時中、憲兵隊に拘束された経緯も示した。

 毛綱さんは北海道生まれ。記念展では、曲線やガラスを効果的に用いて建築した釧路市の学校や博物館などをパネルで紹介している。

 村民7人でつくる美術館管理組合代表の半沢貴子さん(71)は「鈴木さんの業績や、鈴木さんが中川村から発信しようとしていたことを知ってほしい。毛綱さんが設計した建物を見るだけでも楽しめる」と来場を呼び掛けている。

 火、木、土、日曜の午前9時~午後4時に開館。入館料は一般300円、小中高生100円(上伊那郡内の小中高生は無料)。

(〓は山カンムリに松)

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