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戸隠の竹細工、継承に力 担い手育成へ 職人の仕事PR

9月14日(木)10時11分

体験教室で竹細工の職人(左)からアドバイスを受ける参加者(右)

 長野市戸隠伝統の竹細工の技術継承やブランド化に向け、職人らでつくる「戸隠中社竹細工生産組合」が活動の幅を広げている。本年度は体験教室や講習会を開催。10月には組合などが管理する「竹細工の森」を訪ねる体験ツアーを開く。職人の減少と高齢化が進む中、新たな担い手を育てようと、戸隠の竹細工の魅力をPRする。

 竹細工は江戸時代から約400年間、戸隠中社地区を中心に受け継がれてきた。しかし、現在は担い手が減少し、職人は30人ほどにとどまる。70代が中心で、後継者不足が深刻だ。

 伝統技術を継承するとともに、職業として職人の道を選んでもらえるよう、組合は本年度から5年計画で、市の補助金も受けながら、「戸隠の竹細工」のブランド化を図る。初年度は多彩な催しのほか、組合のウェブサイト開設などPR活動に力を入れる。

 体験教室「戸隠竹細工ラボ」は2年目を迎え、来年2月までに計5回開く。9月1日に戸隠竹細工センターで開いた本年度の初回には約20人が参加。職人の指導で籠作りに挑んだ。今後、本格的に技術を学び作品の完成を目指す入門者向け講習会と、技術をさらに高めるための職人向け講習会もそれぞれ5回ずつ開く。

 10月1日には、材料となるネマガリダケを切り出す「竹細工の森」を職人と訪ね、竹切りや簡単な竹細工のアクセサリー作りを体験するツアーを開く。森は国有林にあり、市や組合などでつくる協議会が管理。普段は立ち入りが禁止されている。組合長の井上栄一さん(62)は「職人がどんな場所で何をしているか知ってもらい、竹林の保全への理解も深めてほしい」と話す。

 戸隠の竹細工は県の伝統工芸品に指定されているが、「信州竹細工」とのくくりで、山ノ内町須賀川や伊那市の竹細工を含む。「戸隠の竹細工は何が良いのかを考え、他の地域とは違うものにしていかないといけない」と井上さん。5年後に職人を増やすという目標に向け「職人の意識や技術、作品も変化させて、新しく始めようとする人たちの将来の見通しが立つようにしていきたい」と話す。

 10月1日のツアーは午前10時~午後3時で、戸隠キャンプ場の戸隠高原ウェルカムハウスに集合。参加費5千円。竹細工の籠に入った弁当やおやつの振る舞いもある。戸隠竹細工ラボの2回目は10月27日。参加費2500円。申し込みや講習会などの問い合わせは戸隠中社竹細工生産組合事務局(電話070・4370・9866)へ。

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