信毎ニュース

長野市で今年から「からす踊り」継承する催し

8月11日(金)11時11分

「からす踊り」を楽しむ参加者ら。音頭を取る人が歌った歌詞の一部を繰り返す「返し」をしながらリズムに乗って踊る

 長野市長沼地区の長沼リンゴホール(長沼公民館)は8日夜、北信地方などに伝わる盆踊り「からす踊り」を踊る交流会を初めて開いた。踊りは450年以上前に生まれたとされ、親しまれているが、各地にある踊り保存会の会員数は減少傾向だ。このため、一緒に踊りを楽しみ、守り伝える取り組みの情報を共有しようと、各保存会に参加を打診。約50人が集まり、歌を口ずさみながら踊って笑顔の輪を広げた。

 からす踊りは、長野市の戸隠出身で天台派の修験者・宣澄(せんちょう)をしのんで生まれた「宣澄踊り」を基に作られ、飯山、中野両市など北信濃や、新潟県の津南町や十日町市一帯に伝わったとされる。

 長沼では2010年7月、飯山市の保存会員を招いて講習会を開き、約30年ぶりに盆踊り「長沼盆踊りの夕べ」を復活させた。だが、年々参加者が減っており、今年は「夕べ」を中止。代わりに、からす踊りを共同で継承していく場として交流会を企画した。

 地元有志の「長沼からす踊り愛好会」のほか、飯山市や木島平村の保存会などが参加。長野市若槻地区、須坂市の愛好者らも加わった。踊りは、つま先でちょんと地面を突いたり、地面を軽く蹴り上げたりと、九つのリズムを踏む足さばきが特徴だ。

 中央に四つの灯籠を置き、参加者たちはその周りを踊りながら時計回りに移動。休憩を挟みながら、歌詞が異なる長沼地区と飯山市のからす踊りをそれぞれ踊った。最後の10分間は電灯を消し、灯籠のわずかな明かりの中で踊りを楽しんだ。

 交流会は、これからも年1回開く予定で、来年は栄村や野沢温泉村などの保存会にも声を掛けるという。飯山市のからす踊り保存会長、斉藤民男さん(64)=飯山市常郷=は「今回の交流会のように、踊る輪が広がっていけばうれしい」。長沼公民館の宮沢秀幸館長(69)は「これからも、からす踊りを好きな人たちと、踊りを細く長く、伝えていければいい」と話した。

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