信毎ニュース

「お蚕様」で癒やし・触れ合いを 青木村が飼育プロジェクト

6月30日(木)09時49分

飼育するカイコを観察する小学生

 青木村は、子どもたちや高齢者が蚕の飼育を体験する「お蚕様プロジェクト」に初めて取り組んでいる。同村田沢の信州昆虫資料館、児童センター、社会福祉法人大樹会が運営する介護施設「ラポートあおき」の3カ所で飼育。蚕の飼育経験がある高齢者には昔を懐かしんでもらい、子どもにはかつて村で盛んだった養蚕業の歴史や生きものを大切にする気持ちを学んでもらう狙いだ。

 県内産の昆虫など約3万点の標本がそろう信州昆虫資料館が4月から村営に替わったのに合わせて始めた。蚕は信州大名誉教授(蚕糸科学)の金勝廉介さん(68)=上田市上田=が自宅で卵からふ化させて10日ほど飼育し、各施設に提供した。金勝さんは2014年から同館に蚕を提供しており、児童センターには金勝さんがまとめた育て方の解説書も贈った。

 児童センターでは、児童を迎えに訪れた祖父母が蚕を目にして会話も生まれるという。児童やセンター職員が餌の桑の葉を持ち寄り、虫眼鏡で観察したり、蚕に触れたりする児童もいる。繭(まゆ)を活用するか、成虫にまで育てて卵を産ませるかは検討中という。蚕の飼育は初めてという青木小5年の堀内智信君(10)は「桑の葉を食べているところがかわいい。もっと大きく育ってほしい」と話していた。

 「ラポートあおき」の施設長、奈良本惣資(そうすけ)さん(51)によると、蚕を見ると利用者の表情が生き生きとして、餌の与え方を職員に教える人もいた。「蚕が利用者の共通の話題となり、会話も弾んだ」と奈良本さん。金勝さんは「飼育を通して子どもから高齢者までが癒やされることにもつながる」と期待している。

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