それはさておき、ひとまずワイン

チリワイン

 先日、日本のワイン業界にとってBIGなニュースが流れてきました。

 「財務省が28日発表した2015年の貿易統計によると、安価で飲みやすいと人気のチリ産ワインの輸入量が、長年にわたって年間トップを維持してきたフランス産を上回り、首位となった。手頃に楽しめる日常的なワインとして、初心者らの支持を集めて普及した。
 チリ産は前年比18.1%増の5159万リットル、フランス産は2.8%減の5151万リットルだった。15年10月までの累計でチリがトップを走っていたが、フランスが新酒「ボジョレ・ヌーボー」効果で11月に首位に。チリは12月に再び抜き返し、接戦を制した…」(2016年1月29日信濃毎日新聞掲載)

 「ワインと言えばフランス!」と言う方が多いのではないでしょうか。そのフランスがチリに抜かれるとは、ちょっと驚きです。しかし、チリは物価が安いことや、日本とのFTA(自由貿易協定)により輸入に関税がかからないなどの理由で、低価格帯のワインが多く輸入されたということでしょう。

 チリは全生産量の4分の3が赤ワインです。その中でも半分近くが「カベルネ・ソーヴィニョン」です。フランス・ボルドーが名産地で、このブドウから造られたワインは渋味があり重い赤ワインになる特徴があります。似た品種で「カルメネール」という黒ブドウも人気があります。同じくボルドーの補助品種でしたが、チリに植栽されたところ土地に合っていたようで、チリではメイン品種としても栽培が盛んになっています。この2つと「メルロー」が最も多く栽培されています。

 1000円前後でコストパフォーマンスが良いワインは“旨安ワイン”と呼ばれていています。その代表格は「コノスル社」でしょう(写真右)。スーパーやコンビニでも売っているので、皆様も見たことがあるのではないでしょうか。ラベルに自転車が描かれているワインです。品種別やグレード別にかなりのラインナップがあり(40種以上!)、いちばん下のラインでは1000円を切るものもあるのですが、これがまさに“旨安!” 他にも「バルディヴィエソ社」「モンテス社」「デル・スール社」など、低価格でも品質の良いワインを造っています。

 安いワインばかりでなく超高級ワインも生産されています。とても質が高く世界的に認められているワインの一つに「アルマヴィーヴァ」があります。これはチリのトップワイナリー、コンチャイトロ社とフランス・ボルドーの1級シャトーをもつロスチャイルド社が組んでできたワイナリーによるものです。値段は1万円~2万円程(生産年によって値段が違います)。―さすがにこのワインの在庫はなく、おいそれとは買えないので検索してみてください…。ブドウは先ほどのカベルネ・ソーヴィニョンとカルメネールのブレンド。漆黒と言っていいほどの濃い色調、濃縮した果実味、しっかりとしたタンニン、重厚感あふれるワインです。

 私もいちばん初めに美味しい!と思った赤ワインはチリのワインでした。20年前くらいに東京のバーで働いているときにグラスワインで出していたもので…先ほどのコンチャイトロ社が造る「カッシェロ・デル・ディアブロ・カベルネ・ソーヴィニヨン」(写真左)。仕入れ値で1000円前半だったので、当時お金がなかった私でも何とかなる値段だったため、店長にお願いして原価で譲っていただき家に持ち帰り良く飲んでいました。このコラムの撮影のため買ってきて久しぶりに飲んでみました。やっぱりいいですね! 何だか昔のことを思い出して懐かしい気分になりました。

さて、今日はチリのワインをご紹介しましたので…「ひとまずチリワイン、飲みましょうか」。

2016年3月13日


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