信州お天気手帖

行楽の季節

(画像:日本気象協会)

 平地の桜は終わりを迎えようとしています。待ち遠しかった分、なんだか寂しく感じられますが、季節は前に進んでいるということ。山の装いも活き活きしてきましたね。特に落葉樹の山は、冬の茶色っぽい姿から若葉の優しい緑色も増え、山桜も所々で咲いています。冬と比べるとだいぶ明るくなった山の姿を、俳句では、春の季語「山笑う」と表現されます。私も、この穏やかで優しい春の山の姿が好きです。

 さて、これからの季節、里山では山菜も採れるようになります。山菜に含まれている苦味には、抗酸化力の高い成分が含まれているようで、活動的になる春にはもってこいの食材です。生まれも育ちも長野県の私にとって山菜は身近ですが、県外出身の方からは「贅沢な環境だね」とうらやましがられることもあります。そんな春のご馳走を目当てに里山に行かれる方のために、気象に関する注意点を挙げておきます。

 まず、気温です。山の気温は、標高が1000メートル高くなると、ふもとに比べ10度近くも下がるそうです。ふもとが上着いらずの過ごしやすい4月下旬並みであっても、山を登っていくと上着がなくては震える3月下旬並み、つまり一ヶ月前の気温に戻るということです。山菜採りはここまで山を登らないと思いますが、それでも低くなる気温に対応した服装を心がけてください。午後に気温が下がりだすのも早いです。日帰りの予定でも早めに切り上げないと、思わぬ寒さに遭遇することがあるので注意してください。

 山菜採りに熱中しすぎて方向感覚を失ったり、足を滑らせたりする事故が起きることもあります。万が一に備え、もう一段階厚手で防水性のある上着、マフラー、手袋や携帯懐炉などを持参すると安心です。里山には身近で気軽な感覚で行かれる方もいるかもしれませんが、気温との付き合い方を間違えると、低体温症など命に関わることもあります。慎重に準備、計画してください。

 紫外線対策も忘れずに。一般的に標高が1000メートル高くなると、紫外線は10%強まるそうです。特に上空が開けたところでは肌の露出を控え、帽子や日焼け止めなどで紫外線対策を行いましょう。また、県内では春が最も乾燥する季節です。枯葉の多い里山では、タバコなど火の扱いにも十分な注意が必要です。

 最後に、5月の傾向です。天気は数日おきに変わりますが、特に前半は晴天が多く、空気が乾燥しやすいでしょう。カラッとして過ごしやすい半面、火の扱いや農作物の水の管理に注意してください。大型連休も控えています。新緑の美しい信州を満喫してくださいね。

2017年4月27日


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