信州お天気手帖

しぐれと木枯らし

画像:日本気象協会

 11月第2週の冬将軍では、9日に長野市ではしぐれとなり、気温の下がった朝には、雨が雪へと変わりました。長野地方気象台では、平年より12日も早い初雪を観測しました。また、この日は、東京では木枯らし一号が吹きました。

 このしぐれと木枯らしですが、違うようで、実は一連の風、季節風を伴うところが同じなのです。季節風というのは、その季節を代表する風向きの風で、晩秋から冬は、大陸から吹く冷たい北よりの風のことです。

 まず、しぐれは漢字で「時雨」と書くので、ずっと降るというよりは時々降る雨になります。晴れたかと思えば低い雲に覆われ、急にざっと降ったり、小雨がぱらついたりします。短い時間で天気が変わるのは、雨雲を流している風が非常に強いため、急に雨雲の影響を受けたり、解消したりするからです。

 このしぐれは、主に風上となる地域で起こります。県内は北部の新潟県側でよく起こります。この風は、そのまま北から南へ吹いて、中部や南部まで到達しますが、途中で雨を降らせ、段々乾燥するため、中部や南部ではしぐれは起こりにくいです。この頃には、どちらかというと、木枯らしに変化しています。
 木枯らしとは、木の葉を散らす、冷たい北よりの強風のこと。このシーズン最初の風を、特に「木枯らし一号」と呼び、東京と大阪のみで観測しています。木枯らしは特に乾燥しているので、強ければ強いほど肌を刺すような寒さとなり、実際の気温よりもずっと寒く感じます。県内でも、北部でしぐれて、中部や南部で木枯らしが吹く日は、実際の気温は北部の方が低くても、中部や南部の方が体感的に非常に寒く感じられることがあります。

 しぐれや木枯らしの頃、街中にひときわ鮮やかに咲いているのは、山茶花(サザンカ)の花です。この時期のしぐれを「山茶花時雨」とも呼ぶのはこのため。山茶花時雨の日、外で咲く山茶花は、寒さに耐え必死に咲いています。私は、冬へ向かうこの時期、そんな可憐でもたくましい山茶花の姿に元気をもらっているような気がします。写真は、千曲市の山茶花です。

 さて、11月後半の天気の特徴です。第3週は平年より大幅に寒くなるという予想はありません。その後、下旬は北日本に強い寒気が流れ込む見込みです。この寒気が東日本にもやや影響しそう。このため、次の冬将軍は、下旬の半ばか後半を予想します。平地でもいよいよ積雪を心配する時期に入っていますので、雪の予報に注意していてください。

2016年11月15日


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