信州お天気手帖

台風に伴う風の影響

(画像:日本気象協会)

 今年の台風第1号は発生が非常に遅く、7月になってからでした。ただ、その後の台風は立て続けに発生し、日本各地へ大きな影響を及ぼすものも増えています。毎年、台風が最も多くなるのが9月。今回は台風の中でも、風に注目してみたいと思います。

 南の海上で発生した台風は、自力で、または周辺の風に流されてゆっくりと北上します。秋の台風は、日本付近に近づいてきて移動スピードを速めるものが多い特徴があります。これは、秋の日本の上空には強い風の帯、偏西風(西から東へ向かう強い風)が流れているためです。この偏西風、夏場は日本のはるか北側にありますが、秋になると日本付近へ南下してくるのです。

 日本付近で偏西風に流されるようになった台風は、さらに移動スピードを増します。移動速度が速くなると、台風自体の回転も強まります。そして中心付近の風も強まり、台風の勢力がさらに増すこともあるのです。秋の台風は雨はもちろん、風の影響を特に受けやすいと言えます。

 台風接近の際、様々な気象用語が用いられます。風に関してもいくつかありますので紹介します。

 まずは「強風域」。これは秒速15メートル以上25メートル未満の風の吹いている領域です。取り付けの悪い看板などが外れて飛んでくることもあります。この風によって窓ガラスが割れることもあります。次に「暴風域」。秒速25メートル以上の領域です。屋根瓦が剥がれたり、立っている事ができなくなることもあります。倒木による停電なども発生します。また、台風の中心付近はもっと強い風が吹いていて、秒速30メートル以上となることもあります。これは猛烈な風で、外にいる人はその場に留まっていることも難しく、飛ばされることもあります。木造住宅などは全壊が起こる恐れがあります。

 県内でも台風に伴う猛烈な風が吹いたことがあります。松本では1998年9月22日に最大瞬間風速37.6メートルを観測しました。この風で、人的被害やリンゴの落下など大きな被害が発生しています。

 県内は、山岳の関係で強い風は比較的吹きにくいとされていますが、言い方を変えれば、強い風に慣れていないとも言えます。今後の気象情報などに注意し、早めの対策を心がけてください。

 さて、今後は台風も心配ですが、残暑もいつまでか気になるところです。最新の資料によりますと、平地では9月中旬までは、晴れれば最高気温30度を超える所もありそうです。

2016年9月09日


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