信州お天気手帖

春、強風の季節近づく

(画像:日本気象協会)

 立春から春分の日の間にはじめて吹く南寄りの強風を「春一番」と呼びます。高い山に囲まれた長野県では、比較的強風の影響を受けにくいことから、春一番の観測は行われていませんが、関東で春一番が観測される日は、長野県内でも同様に強風となります。

 「春一番」という響きは明るい春の到来をイメージさせますが、実際は荒れ模様を引き起こします。諸説ありますが春一番の語源となったとされるのは、1859(安政6)年旧暦2月13日の海の事故。当時、海は強風により大荒れとなり、53人の漁師の命が奪われました。漁師たちはこの時から春のはじめの強風を「春一」または「春一番」と呼び、以降も出漁を控えるなど警戒してきたそうです。

 長野県内でも災害の発生につながることが多いので注意が必要です。特に南北に開けた地形では風が強まり、吹き抜けるので、強風の被害が発生しやすくなります。倒木や果樹の枝折れ、建物の損壊や停電なども起こります。また、南寄りの暖かな風が吹くことで気温が急激に上がります。大規模な雪崩も発生し、融雪が進むことで、土砂崩れ、河川の増水や低地の浸水も起こります。強風の影響で、火災が拡がる恐れもありますので、春の強風はとにかく要注意なのです。

 また、春一番は暖かな強風ということで、スギ花粉シーズン到来のきっかけになることもあります。私もスギ花粉症です。春一番となりそうな気圧配置を目安に薬を飲み始めようと思い、天気図をチェックする日々です。

 春も進むと、春一番以降は春何番という表現はされなくなりますが、あえて数えるなら春三番は3月後半以降に吹きます。これは「花散らし」とも呼ばれ、美しく咲いた桜を散らす強風とされています。そして、さらに季節は進み、4月頃の強風と言えば、長野県内では、松本盆地の土埃が有名です。盆地の南西側から乾いた風に巻き上げられた土埃が、松本市街地方向へ向かって壁のように押し寄せる現象です。

 2月第2週の後半も南風の影響を受けやすい予想で、雪崩や融雪の心配があります。最新情報を確認してください。

2016年2月09日


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