暮らしの調味料

せめぎ合い

サラダ油の明かり

夕暮れ、庭に明かりが灯る

続・手染めのガーゼカーテン

 昼には蝉が鳴き、夜は虫の音にすっかり満たされる。庭には百日草や蚊帳吊草(かやつりぐさ)が元気な中、えのころ草や赤、白、黄色の水引草が咲き誇る。冷蔵庫に冷えている西瓜(すいか)を横目に、早々(はやばや)、地場産コーナーに並んだりんごを手に取る。夏野菜もまだまだおいしい。

 なのに、朝晩の空気の清(す)み具合と冷たさ、夜空の月はすっかり秋の美しさ。昨日と今日は、まったく変わらない暮らしなのに、季節は、夏と秋がせめぎ合いながら、少しずつ変わっている。

 人も一緒。誕生日という大きな区切りはあるけれど、手を滑らせ、大切な器を割ったり、歯や目がたそがれたり。こんな所で、と思うような場所でつまずいてみたりしながら老いに向かっているのだろう。大きな変化の無い中、いつも通りの暮らしを維持しているがゆえに見失いがちな今と老いへのせめぎ合い。それを、季節がしっかり気付かせてくれる。

【写真上】サラダ油の明かり
 とても手軽な明かりの灯し方。天ぷらやフライなどに使った廃油でもいいのだが、たまに、お魚などの香りがたつことがあるので、私は新しい油にしている。お香立ての穴に、ティッシュペーパーをろうそくの芯にして、受け皿にサラダ油を満たし、火を付けるだけ。家にあるもので火が灯せ、また、かなりの時間を保てるうれしさ、ありがたさ。防災にも役立ちそう。

【写真中】夕暮れ、庭に明かりが灯る
 すっかり日暮れが早くなった。一年中タイマーで、庭に明かりが灯る仕掛けになっているが、日暮れを感知して通電するので、毎日、「今日の日没は今です」と知らせてもらっているようなもの。庭からの呼びかけに「はいはい、では夕食の準備に取り掛かります」の返事。

【写真下】続・手染めのガーゼカーテン
 家中、手染めガーゼが吊るされているが、ここは洗面所。ターコイズブルーという名の色で染めた。鮮やかなブルーだけれど、窓と空が一体となり、朝はなぜか、晴れ晴れした窓となっている。

2017年9月01日


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