暮らしの調味料

葉っぱ好き

やたらと心太

やたらをご飯に載せた所

冬の彩り

 急な来客の折に、いただき物の温泉饅頭(まんじゅう)とお番茶、それに手作りの奈良漬で、おもてなし。赤い漆のお皿に温泉饅頭の薄いビニールを取り除いて載せ、庭の椿の葉を添えると、立派な和菓子になってしまう。

 このマジックが私には楽しくて仕方がない。寒くて何もかもが耐えている今の季節でも、常緑の椿、竹、松、柊、月桂樹などの庭の葉たちは、とてもえらい。力強い右腕、と思っている。銀杏を焼いて松葉に二個ずつ刺して酒の肴に。鰯を焼いたら、季節を過ぎても、柊でしょ、だって「冬の木」とあるしね、とばかりに添える。家族は「こんな邪魔な物」と、思っているに違いないし、食べられないとばかりに、つまみ出したりしているが、これは食事を作る私が楽しくて、何よりの調味料と思うから。

 肉料理をして、弁当の中に。そんなときは、月桂樹の葉をそっと間にさしこんで、香りと彩りを添える。これらの葉が庭にあるうれしさ、楽しさ。季節感を食卓に持ち込みながら季節とともに、先に進ませてくれる葉っぱたち。青葉、若葉の楽しみは、それは盛沢山。その季節に再び続きのお話を。

【やたらと心太(ところてん)】
 やたらと言うと、夏野菜の代表料理だけれど、私は越冬野菜でも作る。大根、にんじんを細かく切って、味付けは大根やごぼうのみそ漬けをやはり細かく切って混ぜる。そこに、冬本番の心太を加え、まとめは長芋をすってまとめる。長芋が全体を抱え込んでとても食べやすい。心太は夏の物と思いきや、信州では、冬と早春のぜいたく品。

【やたらをご飯に載せた所】
 酒肴も良いけれど、炊きたてご飯に載せて食べると、「やたら」食が進むから「やたら」と言うらしい。

【冬の彩り】
 これも葉っぱ使い。秋の落葉、朴葉を青葛藤(あおつづらふじ)の蔓に刺して保存。熱湯に浸すと、軟らかくて使い良くなる。出番を待ちながら柱に絡まっている。

2017年3月15日


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