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名人

掛け紙

刺し子布巾

下駄

 郷土料理や保存食作りの師匠。それは、先輩と生産者と決めている。野沢菜漬けは野沢温泉村の富井清子さん、すんき漬けは王滝村の佐口幸子さん、漬物に限らず、お寿司からつくだ煮まで、これはあの人、それはあの方、と長野県中、名前を挙げたらきりがないほど、多くの人にいろいろ教えていただいた。

 先日、宮田村の酒井昌子さん(81)をお訪ねし、寒干し大根の作り方を、もう一度ゆっくり見せてもらった。庭のかまどで薪をくべながら、3㎝厚さの輪切り大根を1時間半、ゆっくりゆでる。引き上げてから、藁を通して、風通しの良いところに2か月もかけて干し上げるというもの。凍みては融け、凍みては融けるを繰り返し、しっかりした寒干し大根に仕上がる。

 酒井さんは名人だけあって、学校給食に、直売所にと、注文が殺到。戻して食べたときのおいしさが格別とのこと。酒井さんの保存食作りには恵まれたいくつかの条件ある。庭で火が焚ける、駒ケ岳からの吹き下ろしの風。元の大根も自分の畑で、など。そして、酒井さんの良いものを干し上げたいという気持ち、これが一番大切なことなのだろうと、酒井さんとお話ししながら、しみじみ感じとれたのです。

【写真上】掛け紙
 毎年節分を迎えながら楽しんでいる。今年は何を飾ろうかな(?)と。関西方面の和菓子屋の掛け紙がとても美しく、芸術的とも思えるほど。花器に巻き付け、柊と赤唐辛子を入れて。手前はお汁粉。掛け紙にひかれて購入。たまには人様の作ったお汁粉の味を見ましょうか。

【写真中】刺し子布巾
 新年は干支の刺し子布巾を作ることにしている。今年の申はちょっと難しい。申柄の布巾を求め、顔の周りと目鼻立ちをチクチク。明るい新年の手仕事。

【写真下】下駄
 今は夏の浴衣のときくらいだろうか。若い人が必要として履くのは。旅をして、ふっと目につくのは、ミニチュアの下駄で、焼き物だったり、木製だったり。これは「末長く歩けますように」とか、「ずっと手洗いに自分の足で行けますように」との願いが込められていると、先輩に教えていただいた。写真は「吾唯知足」円型の木の下駄で縁起物の飾り用。つい「面白い」と購入。よく見ると、「むさぼりの心を起こさぬこと」の意が書かれている。毎日、この言葉を見つめ、心に留め…、正月から暮らしています。

2016年2月01日


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