暮らしの調味料

桜ご飯

桜ご飯の釜炊き

木の匙(さじ)

りんご甘酒

 毎年、繰り返し、漬けるものの一つが桜である。野沢菜漬けのように、丼に盛り込み、いっぱい食べるものではないけれど、なくてはならない漬物の一つ。ないと、とてもさびしいだろうと思う。

 一重の桜が満開となり、やがて散るころ、八重桜が咲く。その桜が満開となった、その日、残酷にも摘み取り、洗って塩漬けにする。我が家のささやかな花木にいろいろな野鳥が来ては、花芽をほじるように啄(ついば)む。特に、侘助(わびすけ)などの椿類は、格好な食べ物とばかりに。いつも「ひどい、ひどい」と嘆く自分だけれど、「私も同じか」と、ふっと笑ったりもする。

 桜は、梅を漬けた汁が無いと、桜の元のピンクに発色しない。ここが、とても不思議なことで、その不思議を楽しんでいる。炊くときは、漬けた汁も、水加減の足しにし、炊き上がりに桜を混ぜ込む。家の中でも、これ以上ないお花見。

【写真上】
土鍋に羽釜。手持ちのご飯用の鍋も数個ある中の一つ。これは羽釜である。2、3合は“ン十分”で炊ける。そのまま食卓に出すと、これもごちそうの一つになる。今日は春だから桜ご飯。
 (注:桜漬けレシピ。拙著「作って楽しむ信州の漬物」参照)

【写真中】
決して、スプーンとは呼ばない、私のお匙(さじ)。黒竹の柄に漆塗りのすくいが付けられ、口当たりもとても滑らか。甘酒やお汁粉、白玉ぜんざいなどのおやつにぴったり。竹や木をくり抜いた匙は煮豆に添えると、ふっくら煮えた豆を傷つけることなく、すくい上げられる。

【写真下】
昨年は中野の吉家さんが作った「炎舞」という、中身の赤いりんごに出合った。紅玉などのりんごを掛け合わせて出来上がった少々酸味のある味。煮てもピンクが失われず、手作りの甘酒をかけておやつに。砂糖無しで男性にも好まれる。見た目は桃のよう。

2015年4月15日


バックナンバー

楽しむ

エンタメコラム
特選お役立ちコラム
中島麻希 信州FOOD記
成沢篤人 それはさておき、ひとまずワイン
横山タカ子 暮らしの調味料
東京アート日和
信州スポーツ
信州お天気手帖
イベント情報
イベント情報投稿
書籍・CDランキング
グローバルメニュー
  • 信毎デジタルパスポート
  • 信毎の本オンラインショップ
  • 信毎イベント&チケット
  • 信毎オリジナルグッズ