暮らしの調味料

終わりに

何でも飾る

美男葛

干し柿

 小麦粉を小鍋に入れて水で溶き、火を入れる。障子の刷毛で具合を確かめながら水を足す。やや厚めの板に紙を貼って、ちょっとした支えや台、または、玄関の踏み石にしたりと、利用度は高い。白菜と赤蕪(かぶ)を刻んで糠漬けに。花豆をたっぷり煮て箸休めに。冬日の夕暮れは早い。

 私は何年経っても同じ楽しみの中にいる。そんな楽しみ事を、平成25年12月から、この欄に掲載させていただいた。この秋には「暮らしかさねて」と題し、一冊にまとめていただく幸運にも恵まれた。しかし、私のささやかな暮らしの中の楽しみを読んでくださる方がいるのだろいうか。顔が見えないだけに不安も宿しながら。4年余り、読んでいただき、本当にありがとうございました。

 私は相変わらず、「趣味暮らし」をモットーに、細々(こまごま)した手仕事を「暮らしの調味料」と、気持ちにふりかけながらの日常を続けます。来年も春が来て、夏、秋、冬と季節の巡りの中で、当たり前の日々の中にいられますように。

【写真上】何でも飾る
 私にとっては、何でも飾りになってしまう。柚子に銀杏、庭の山ぶどうの葉と朴葉が同じ器に並ぶ。時を同じくしてそれぞれの色を持ったもの同士の美しさは、どきどきさせる。

【写真中】美男葛
 私の大好きな美男葛のつるが、今年はたくさん実をつけてくれた。鳥と競争。食べられないうちに花器に入れ、まん丸に吊り下がる様を楽しむ。

【写真下】干し柿
 今年も山のように柿をむいて干す。柿の皮がほしいばかりに。干し柿も酒の肴にぴったりだし、皮ばかり褒めていると、柿に叱られそう。

2017年12月15日


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