浅見帆帆子 未来は自由!

子育ての修行

2018年3月12日

 

 10カ月近く子育てをしてきて、特に新生児から乳幼児の子育ては「気持ちを切り替える修行」「適応力を鍛える修行」だな、と日々感じます。

 とにかく、「今からやろうと思っていたことが突然できなくなる」の連続です。以前は「午前中にこれをやって、次にあれをして……」とだいたい自分で決めた通りに一日の予定が進んでいました。

 それが、とにかく思い通りにはならない……机に向かった途端に泣き声を出す、添い寝をしてやっと寝た頃には、さっきまでの執筆に向かう気持ちはなくなっています。気持ちが盛り上がる工夫をして、ようやくまたあの気持ちが戻ってきたときには昼寝から覚めて泣き出します。すぐに泣きやんでも、次は離乳食を作らなくてはいけない、食べさせ終わる頃には執筆の気持ちはまたも失われているのです。

 これを「また分断された」という怒りやイライラや失望として受け止めると、事態はもっと深刻になります。

 それよりも、分断されたらその環境でできることに気持ちを切り替えたほうがいい。たとえばわが家は、つかまり立ちを始めた息子が家具につかまってひっくり返るのを防ぐために、リビングのなにもないスペースをすべて囲むように柵を立てています。

 その柵の中に私にも入ってほしくて泣き出すと、もう机に向かう作業はできません。そこですぐに気持ちを切り替え、柵の中でできることをする……つまり読みたかった本を読んだり、スマホでできるメールチェックをしたり、ネットで買い物をしたりするのです。

 柵の中に飽きてぐずり出したら、移動式のベビーチェアに座らせてキッチンに移動します。キッチンは息子にとって目につく面白い物がたくさんあるので、たいてい静かにしている……その間に離乳食をまとめて作る、後で飲みたくなるはずの私のコーヒーを淹れる、夕食が必要なときは下準備をするなど、息子の都合に合わせて、その環境でできることをするのです。

 基本的に「まあ、いいか、こっちからすればいいわ」という切り替えです。考えてみると、予定していた順番と違うだけで、全体的な内容は同じなのです。

 これは実は人生でも同じような気がしています。この順番がいいと勝手に予想していた自分の予定と違ったからガッカリしているだけで、全体から見たら同じかもしれないのです。(394回、毎週月曜に配信)

☆浅見帆帆子(あさみ・ほほこ)著書に『変化はいつも突然に……毎日、ふと思う(16) 帆帆子の日記』(廣済堂出版)など累計部数450万部を超す作家・デザイナー。メルマガ「浅見帆帆子の宇宙につながる話」が「まぐまぐ大賞2017」「こころ部門」で1位を受賞。公式HP:www.hohoko-style.


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