東京アート日和

建築倉庫ミュージアム

<写真1>展示兼保存スペースでもあるこの棚を、建築事務所が「賃貸」しているそうで、 よって展示物もその時々で変わるそうです。

<写真2>青木淳による「濱江多目的センター」(台北市)の構想過程。 右上が一番初めです

<写真3>こんな風に、精巧に作り上げられた模型もあります

 子供の頃、新聞の間に挟まって届く、新築物件やマンションの間取りが印刷されたチラシをワクワクしながら眺めました。平面の世界の縮尺に収まって、想像の中に遊んでいたあの頃。そのワクワク感を思い出しました。

 水辺のボードウォークや、洒落たカフェ、現代アートを中心とするイベントやギャラリーが集まり、近年注目を浴びているエリアが、運河に囲まれた品川区・天王洲アイル。今回ご紹介する「建築倉庫ミュージアム」は、その天王洲アイルに開館してちょうど1年になります。

 ここ、その成り立ちや運営方法からして、一般的な美術館とはちょっと違うのです。コンセプトは「日本唯一の建築模型の展示・保存施設」。もともと美術品やワイン、メディアなどの保存・保管を主事業とする寺田倉庫が母体。展示物の保管のノウハウなどをすでに持っていた同社は、同じように保管していた建築模型の芸術性や教育的価値に気づき、より多くの人に見てもらいたいとの思いを持ったのだそう。

 坂茂、隈研吾といった錚々たる面々が手がける大規模な建築から、個人邸宅まで。なかには、まだ地上に実現していない建物の模型も混じっています。つまり、訪れる人は、もし建築倉庫ミュージアムがオープンしなかったら、一生目にすることがなかったかもしれない建築のアイデアにも出会えるというわけです=<写真1>。

 もう一つの見所は、ひとつの建築模型が形を成していく過程が展示されていることです。<写真2>は、青木淳建築の「濱江多目的センター」(台湾・台北市)の構想ができあがるまで。ただの真四角なキューブから始まって、文字通り、建築家の思考の跡を辿ることのできる、建築家を志す人には貴重な資料です。

 ある人は、木立を本物さながらに表現し、またある人はカラフルなプラスチックや紙細工で枝と葉を形づくる。建築模型、と一口に言っても、その見せ方、使う素材などは、建築家によって本当に様々で、どこか人柄を表しているのかもしれません=<写真3>。

 ここ天王洲アイルは、歩きながら眺める建築も楽しめます。東京の水辺、というとあまりイメージが湧かないかもしれませんが、ボードウォーク周りなど、天気の良い日には最高のお散歩スポットでもあります。実物大の建築も、お散歩がてら楽しんでみてはいかがでしょうか。

【建築倉庫ミュージアム】
◇場所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル1F
◇最寄り駅:東京モノレール 天王洲アイル駅 徒歩5分
       東京臨海高速鉄道りんかい線 天王洲アイル駅B出口 徒歩4分
◇開館時間:
 ・火~日曜日 11:00-20:00(最終入館19:00)
 ・休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)

◇入館料(税込):
 一般 2,000円、 大学生 1,000円、 高校生以下 無料
  ・15名以上の団体は、入館料からそれぞれ200円割引
  ・障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料
  それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください

2017年7月10日


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